研究職就活時の目標設定の優先順位は低い!その理由について解説!

目標設定の優先順位は低い

・就活時の目標設定って何のためにするの?
・目標設定ってそもそも必要?
・目標が曖昧でも就活を進めて大丈夫かな。。。

自己分析を行った後は目標設定!と見かけることがあると思いますが、私は目標設定はそこまで重要ではないと思っています。実際、私も就活の際は目標はそこまで意識していませんでした。

ここでは理系の就活を進めていくうえで、目標設定が必要でないと考える理由について記載していきます。

目次

理系修士学生の就活における目標設定とは

就活の目標設定とは何か

就職活動における目標設定とは、自己分析を行った上で自身が希望するキャリアや職場の条件、達成したいスキルやポジションなどを明確にし、就活を終える条件を設定することです。

学士学生の就活における目標設定との違い

学士学生と修士学生では、就職活動における目標設定の性質が異なります。

  • 学士学生の目標設定: 学士学生に対して企業は専門的な知識やスキルはあまり求めていません。就職後にその企業に必要な知識やスキルを、教育することで高めていくことが前提だからです。学士学生は就活を行う際には幅広い選択肢を持つことが多く、特定の業界や職種に縛られないケースが一般的です。そのため、「どの業界に興味があるか」や「成長できる職場を探す」といった自身のパーソナリティーに頼った目標設定になることが多いです。
  • 修士学生の目標設定: 修士学生に対して企業は研究活動で得た専門的な知識や実験スキルを求めています。これは少なくとも研究活動に対しては即戦力を求めているからですね。したがってこれら専門性を軸とする目標設定が求められます。自分の研究分野をどの業界や企業で活かせるかを考え、具体的なターゲット企業や職種を意識した目標設定にする必要があります。

このような違いが、学士学生の目標設定と修士学生の目標設定の違いに影響を与えています。

理系修士学生の就活における目標設定の重要度が低い理由4つ

①分野がある程度絞れている

理系修士学生は、研究活動を通じてすでに専門分野が絞り込まれているケースがほとんどです。そのため、就職活動の目標を改めて設定する必要性が低いと言えます。特に研究職を目指す場合、自分の専門分野にマッチする企業や職種を自然と選択する傾向があり、無理に目標を明確化しなくても方向性が定まることが多いです。

②求められる知識やスキルの専門性が高い

研究職では、企業が求めるスキルや知識が非常に専門的であるため、自身が事前に設定した目標がそのまま役立つとは限りません。

例えば、自身の専門分野が有機化学で分子設計を研究してきた場合でも、企業が求めているのは触媒開発やプロセス化学に関する専門性だったとしたら、そのギャップを埋める工夫が必要です。それでもそれぞれのベクトルが全く違っているのであれば、目標とする企業だったとしても断念せざるを得ません。

企業ごとに求められる適性や条件が異なるため、目標設定よりも自身の専門性や実験スキルがどのように活かせるか、企業のために役立つかを選考プロセスの中で考えていく力が求められます。

専門的な研究活動を行っており、それを活かそうとしている時点で企業はかなり絞られていますので、目標を設定することでさらに絞ることになり、企業を選択する幅が狭くなかなか決まらないということにつながります。

③企業研究で得た気づきを活かしたほうが良い

企業研究や採用プロセスを進める中で、自分に合ったキャリアや適性について新しい発見をすることが少なくありません。たとえば、特定の企業の説明会やインターンシップを通じて、予想していなかった分野や職種に魅力を感じる場合もあると思います。

特に研究職は自身が想像していない、知らない業務内容や分野も多く、就活の中で新たに得る知見が多いです。

研究職に標準を合わせている時点で企業はかなり絞れていますので、自分の理想に固執するよりも就活で得た気づきを活かして柔軟に立ち回りましょう。

また、具体的な目標を設定しそれに固執すると、それ以外の情報を受け入れにくくなります。幅広い情報を手に入れるためにも、あまり具体的すぎる目標を最初から持たないほうがよいでしょう。

④自身の専門性を高める研究活動も重要

この項目は半分私の願いでもあるのですが、皆さんには自身の専門性を高める研究活動に集中してほしいと思っています。他の記事でも書いていますが、やりたい研究が自由にできるのはほとんど今しかないからです。

就活も自身の将来を決める上で非常に重要なことであるのは重々承知しています。

しかし、研究活動は就活を行う上で最大のアピールポイントにもなります。そのアピールポイントを、長所を伸ばす時間を大幅に削って就活をすると、自身を磨く時間が無くなり、ほかの人との差別化点も少なくなり、結果的に就活に不利に働くことも考えられます。

企業側も、学生が取り組んできた研究内容やその成果、また学生の研究への考え方を評価する傾向にあります。

ですので、目標を無理に設定して就活に時間をかけるよりは、研究活動にも力を注いでほしいと思います。

まとめ

理系修士学生の就職活動では、目標設定が不要というわけではありませんが、他の項目に比べると重要度が低いと言えます。

むしろ、柔軟な姿勢と適応力を持ち、企業研究や採用プロセスを通じて方向性を修正していくことが大切です。また、自身の研究活動に注力することで、企業にとって魅力的な候補者としてのアピールができるようになります。

柔軟な目標設定を心がけ、研究活動と就活をバランスよく進められることを願っています。

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この記事を書いた人

旧帝大にて理学修士を取得後、大手化学メーカーに就職。
約10年研究職に携わる中で、実験だけでなく様々な業務に従事。転職活動も経験。
研究を中心とした仕事に邁進する傍ら、休日はアウトドアを中心に活動中。
意外に謎な研究職について、仕事内容などを広めるべくブログを開設。

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